おいしいミニトマトと聞いて何を思い浮かべますか??
甘い、甘酸っぱい、ジューシー、うまみがある、トマトの香りがある…など思い浮かべるおいしいミニトマトは人それぞれだと思います。
カラフルミニトマトを販売していると、お子さんなどは甘みが強くゼリーの少ないオレンジや黄色を好む方が多く、年配の方は昔ながらの甘酸っぱい味と香りのするパープルのミニトマトを好む方が多いように感じます。
また、歯ごたえがある硬めの果実が好きな方、やわくて皮が口に残らないものが好きな方…と好みは人により異なるのでなかなかどういったトマトがおいしいトマトなのかと言うのは難しいところです。
現在、ミニトマトのおいしさの基準として糖度がよく用いられています。
糖度は、甘みを示す値でおいしさを示すためにはもちろん大切な要素です。
ここしばらくは塩トマトやフルーツトマトといった高糖度のトマトの栽培も盛んになっています。
しかし、冒頭に書いたようにおいしいミニトマトを考えた場合には他の要素も関わってきます。
そこで、糖度に加えておいしさに必要な要素が酸度です。
特にトマトやフルーツなどの甘さと酸味を兼ね備えた食べ物では糖度と酸度のバランスが重要になってきます。
例えば、イチゴとレモンの糖度はイチゴが高いと思われがちですが、実は同じくらいなんです。
しかし、レモンは酸度が高くイチゴのような甘さは感じません。
これを糖度だけで示すとイチゴとレモンは同程度甘い食べ物という事になります。
このように酸度が高いと食べ物の甘みが分かりにくくなります。
しかし程よい酸度がなく甘いだけでは、締まりがないぼやけた味になりあまりおいしく感じられません。
そのバランスを示す値として糖酸比というものがあります。
糖酸比とはミニトマトの糖度を酸度で割ったものです。
糖酸比が高いほうが食べ物を食べた時に甘みが強いと感じます。
しかし糖酸比の出し方は糖度を酸度で割ったものなので、糖度と酸度のどちらも低い場合も糖酸比は高くなります。
よって、おいしさを考えたときには糖酸度だけでなくミニトマトの糖度と組み合わせて考えることが必要です。
なお、おいしいと感じる人が多いのは、糖度糖度5%以上、糖酸比12以上というのが目安と言われています。
そこで土の文化ファームでは糖度と酸度の測定、そして職員が実際の食味の確認を行っています。
作物は時期によって糖度や酸度が変化するのに加えて、カラフルミニトマトは品種によって大きさ、硬さ、食感が様々です。
数値として見ることのできる糖度、酸度、糖酸比を参考にしつつ、機械では分からない食味も関連付けながらこれからもおいしいトマトの探求をしていきたいと思います。