こんにちは。
農業を行う上で切っても切り離せないものが防除です。
特にミニトマトやトマトの圃場ではタバココナジラミが媒介するトマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV:Tomato yellow leaf curl virus)による黄化葉巻症が問題となります。
トマトが感染して発症すると芽先辺りの新葉が黄化し、ながらくるくると縮むように巻いていきます。
症状が進行すると樹全体が黄化して樹の成長が止まり、花が開花しないもしくは開花するが実がならず、トマトの収量を大きく下げることとなります。
また、保毒しているコナジラミがいると感染が増えるのはもちろんのこと、感染していないコナジラミがハウス内の感染したトマトを吸汁すると保毒してしまい、感染が広がります。
つまり、まずはタバココナジラミをハウス内に侵入させないことが大切になります。
このタバココナジラミですが、風の強い場所では風に押し込まれるので防虫ネットを張っているハウス内にも侵入してきます。
土の文化ファームのハウスの中でも風が強い地区に建っているハウスがあります。
そのハウスでは風が溜まるかぎ型の構造の部分で多く黄化葉巻を発症した株が見られました。
そこで始めの侵入をふせぐべく、毎年設置している粘着トラップを今年はさらに力を入れて設置しています。
去年までは株間のみの設置でしたが今年はハウスの周囲や上部にも設置しています。
ハウスサイドや妻面にはロール状の粘着トラップを上下2列ぐるっと設置しています。
ハウス上部にはシートをつるしています。
ハウス上部は風の影響を受けて揺れたり巻いたりするのでしっかりとした素材のシートを使用しています。
一番侵入されやすいドア付近や風が吹き込む場所には粘着トラップスタンドを作って設置しています。
今年は気温があまりにも高いのでコナジラミが少ないそうですが、これから気温が下がってきてからが要注意ですね。
今後も経過を観察していこうと思います。